【自己分析】【キャリア】ライフラインチャートは自己分析の最も強力なツールです。
自分らしい仕事の見つけ方
ライフライン(感情曲線の活用)
ライフラインの紹介をします 。
ライフラインは「自分史」を比較的簡単に書く手助けをしてくれるツールです。
その前に、簡単だけど・・・
<現代の若い人々が抱える課題>
「自分のしたいことがわからない」と嘆く若い方々がたくさんいます。
なぜでしょうか。それには「学歴社会」「豊かな経済社会の実現」「情報化社会の発展」という3つの社会環境が影響しています。
■学歴社会
・強固に存在する学歴社会のシステムが心に刻まれており、他者との競争意識が抜けず、常に勝ち続けいける人はごく少数なので、多くの若者が劣等感を抱いている。
■豊かな経済社会
・ 経済的に豊かになり、労働力としての社会ニーズが弱まり、社会から期待されること、地域社会の担い手として関わることが少なくなり、社会の一員としての自覚がもちにくくなっている。
■情報化社会
・経済的な豊かさと、情報化の進展で、頑張ってもこれくらい、頑張らなくなもまあまあやっていけるのではないかという、自分の人生のアウトラインがだいたい見えてしまい、生きる意欲が喚起されにくい。
学歴社会では「競争意識」や「こうあるべき」という「べき論」が植え付けられます。一方経済の豊かさや情報化社会の進展により、そこまで必死にならなくてもそこそこ暮らせるようになっている現状もあります。そんな環境になれた若者世代は「自分がなにをしたいかわからない」となるのはもはや当然の流れと思えてしまいます。
でもでも、ライフラインはそういう社会の「べき論」とか「外部からの評価」から解放されて自分に向き合う最高の場所になるんです!自分が何者かわかったら、「なにをしたいのか」もきっとわかるはず。
そもそも自分らしい仕事を見つけるためにはザックリ下記のステップが必要です。
<自分らしい仕事のステップ>
- 自分のことを理解・受容し、何がしたいかわかる
- 社会の課題などが客観的にわかる
- そのうえで、社会や人間関係の中で自分がどのように関わるかを決めていく
その中でライフラインを使うことで主に①自分のことを理解・受容し、何がしたいかわかることができます。
自己を確立するには自分が感じている過去から現在までの自分の歴史に一貫性がもてる感覚が重要であるからです。ライフラインを整理することで幼少期からの自分の経験や課題と今取り組んでいることが類似しており、驚くことも多いです。ぜひ取り組んでみましょう。
<実際のやり方。>
書き方は簡単。真ん中に線引いて上が「プラス感情」。下が「マイナス感情」でグラフを作ります。
まあ図を見たほうが早いですね。
そんで自分なりに分析というかコメント入れてみる
分析
1.次男として生まれ幸福な時期。妹が生まれるも、特に不自由なく愛情を得ていた。母は教育ママであったが愛情も人一倍強かった
2.小学四年のとき友人グループからハブられて悲しかった。
3.志望高校に合格し、友達と抱き合った
4.高校は楽しかった。後半で勉強に打ち込み、大学も第一志望に入れた。親族からも褒められて絶頂期だった
5.大学という「自由な環境」の中で自分はなにをすればよいかわからなかった。サークルもバイトもなにかやらされている感があった。確固たる自分を探して図書室にこもり哲学書を読み漁っていた。
6.ひたすら遊ぶ留学時代。非生産的な日々に目を背けて遊び惚ける
7.就職。まったく働きたくないが、ブランドや給料で選んだ会社は自分にまったくあっている気がせず、またこもって「自分らしく働くにはどうすればよいか」を探すため心理学の本を読み漁る
8.逡巡した結果、自分のやりたいことは人々の「自分らしさ」を探す手伝いをする仕事。つまりキャリアカウンセラーであると悟り転職。
書いて見たら分析します。その時に以下の二つの着目点をご参考ください。
【1】人間関係において人が成人するまでに直面する6つの段階
- 0~2歳:基本的信頼を形成する時期
→お母さん(の代理の存在でも)との関係はどうだったかを考える
- 3歳~4歳:排便などのルールを身につけるしつけの時期。
→しつけをする人に対する態度はどうだったか?従順それとも反抗的?
- 5歳から小学校に入学するまで:第一反抗期。親の躾と自分の欲求のバランスを取る方法を身につけていく。
→自分の主張はちゃんとできていたか?
- 小学入学から四年まで:自分の知りたいやりたいという知的好奇心と教師の期待する学習のバランスがとれるかの壁。
→なんのために勉強していた?もしくはしてなかったか。他人の評価のために勉強や友達関係を築いていたか。うまくいくと自分に自信ができる。できないと、他人の評価基準で優劣感を感じる
- 小学高学年かや中学生:思春期。こころにもう一人の自分が生まれ、自分を観察するようになる。ロールモデルを見つけ、理想を取り入れていく。うまくいかないと、理想の人から認められる役を演じ自分を失い始める
- 高校から大学:自分のやりたいこと、人生の方向性、価値観を形成。やりたいことと社会からの要請のバランスをとる。そうじゃないものは、自分のしたいことがわからず無気力になる。結果、学歴や社会的地位や名声を手に入れることで自分を確認しようする。自分の狭い価値観を信じてまわりとギクシャクする人もでてくる。
→就活ではなにを重視していたか?自分の価値観はあったか。それはどのようなものか。恋愛関係はどうだったか。
上記の6つの時期で抱えた課題や、人間関係で感じた問題をもし解決できなかった場合は、それらがずっと心に残っている可能性があります。
今、ネットフリックスで「ゴブリンスレイヤー」というアニメを見ていますが、少年期に家族をゴブリンに殺された冒険者が大人になって実力をつけたにも関わらずレベルの高いドラゴンなどを倒さずに、ひたすら低レベルモンスターといわれるゴブリン刈りをしているというアニメです。それに近いかもしれません。人間は、幼少期に傷ついた小さい自分を癒すために働いているのかもしれません。それをインナーチャイルドというときもあります。
【2】ライフイベントごとの自分を確認する
人は大抵同様のライフイベントを通過して社会に出ていきます。しかし、そのたびごとに経験する感情は十人十色です。下記の各イベントを思い出してみましょう。
- 高校受験:受験を始めて受ける人も多い。このときに失敗して親をがっかりさせた経験を持つ人などもいる。そのあと自分は「無力感」を感じたか、それとも「悔しさから努力した」のか
- 大学受験:高校受験と同じ。こっちのほうがよりシビアであることも多い。第一志望に受かればよいというわけでもなく、そのあとどのように過ごしたかを分析しましょう。
- 就職:初めて社会にでるとき、自分は社会をどう理解していたのか、なにをしたかったのか考えてみる。
上記の3つがライフラインチャートの「頂上」もしくは「底辺」になっていることも多いですね。
そしてその「頂上」や「底辺」は自分の価値観を知るためにとても重要なキーポイントですので、詳細に分析してみましょう。
そして分析をある程度したら是非、他の人と「対話」してみてください。
自分の人生を語ることはそのまま癒しにもなります。そのときにライフラインチャートはよい思考の地図として活躍するでしょう。
いかがでしたでしょうか。今回の情報が皆さまの「自分らしいキャリア」ひいては「自分の人生」を見つける手助けになれれな幸いでございます。
話相手が欲しいという方はぜひ、私にメッセージいただいてもいいですよ。
おしまい